千葉県の狩猟講習は高いです。
基本3万円ナリ。
すでに猟友会員だったり、試験合格後に猟友会員になることが決まっている人は安くなるようですが、それ以外の人は3万円です。
でも試験を受ける人は受けた方がいいです。
講習の冒頭、猟友会の人が「この講習は猟友会が主催してます。試験は千葉県が行いますので、そこのところ間違いのないようお願いします」とアナウンスしてました。
しかし、実際に試験を受けたところ、講習で指導員を務めていた猟友会の人が試験の補助をしており、特に狩猟鳥獣の判別、罠の判別と架設の実技試験では、ほとんど猟友会の人が主導してやっていました。採点は県の職員の人がやっていたようですが、、、
特に罠の架設の実技試験では「くくり罠」と「箱罠」のどちらかを選択して行いますが、どちらの罠も作っているメーカーや自作している人によって微妙に違っていたりします。
講習を受けていれば、本番の試験で使う罠を実際に使って練習することができますし、合格するためのポイントも教えてくれます!
ということで狩猟試験を受験予定の皆さんも講習会に行く気になったと思いますので、私が参加した講習会の様子をお届けします。
今回の狩猟講習は千葉県市原市にある千葉県射撃場で行われました。
もちろん初めて行きます。
こちらは千葉県射撃場の入口看板
ちなみにスケジュールとしては午前中に座学、午後は実技です。
持ち物は↓の通りです。
実技のできる服装で来るように、との事だったので私は長靴を履いて行きました。
山へは長靴で行くし、くくり罠の練習をするときも長靴でやっていたからです。
しかし、受付の猟友会の人が、私が長靴を履いているのに気付くと、口々に「お、さすがだな」「そうだよな山行くなら長靴だよな」「他に靴なかったの」と声を掛けられました。
自分的には、ごく自然な選択だったのですがちょっと目立ってしまったようです。笑
受付後、建物の2階にある会議室のような部屋に案内されます。
ざっと80人くらいいます。おそらく試験を受けるほとんどの人が申し込んだのでしょう。
高齢の人から若い人まで。ほとんど男ですが、女性の姿もちらほら
9時になると猟友会の人が出てきて講習が始まりました。
最初に注意事項として、
・講習は猟友会の主催でやっていること、試験は千葉県がやっていること
としつこく言っていました。
察するに「講習でやったのと実際の試験で違った」とかなんとかって苦情でも来るんですかね??
あとは
・録音録画禁止
も言ってました。
Youtubeを見ると狩猟講習の様子がアップされていますが、千葉県猟友会は自分たちのルールとして録音録画は禁止している、とのことでした。
注意事項の後、早速講義が始まります。
狩猟読本を使って、2時間ほどで知識問題の範囲をざっと流す感じです。
正直、これは事前に練習問題をやっていればなんとなく試験範囲は分かるし、自分としてはおさらいのような感じでした。
それが終わると実技試験の対策に移りました。
「鳥獣判別」「罠の判別」「罠の架設」についてです。
午前中は「こんな感じでやります」という口頭説明と指導員による実演のみでした。
◯鳥獣判別
狩猟読本にある狩猟鳥獣の絵を使って、具体的に「これとこれとこれを覚えといてね」と教えてくれるのでありがたかったです。
ちなみに覚えとくように言われたのは、シマリス・アライグマ・キツネ・テン・イタチ(オス)・アナグマ・ハクビシンです。
ちなみにイタチはオスは狩猟できますがメスはできません。
本番の試験では、上記以外の鳥獣も出ますが、それは全て狩猟できない動物です。
また本番の試験の時の答え方も教えてくれるので参考になりました。
鳥獣判別では、狩猟できる動物の絵を見せられたら「動物の名前」を答え、
狩猟できない動物の絵を見せられたら「ダメ」と答えます。
正直「これって混乱しない??」と思いました。
実際、罠では狩猟できない動物の絵を見て「キジ!」とか「カモシカ!」って答えてしまう人がいるようです。なんか引っかけみたいですよね。
○罠の判別
判別はポイントを説明した後に「置いとくから実際に見てみてね」という感じでした。
ポイントを押さえておけばこれは簡単です。
置かれている罠は
・くくり罠 2個
・イタチ捕獲機 2個
・箱罠
の3種類となりますが、それぞれ
・問題のないくくり罠 → ⭕️の札を置く
・締め付け防止金具のないくくり罠 → ❌の札を置く
・問題のないイタチ捕獲機 → ⭕️の札を置く
・ストッパーのないイタチ捕獲機 → ❌の札を置く
(*筒の中にワッシャーを使ったストッパーが無い)
・組み立て前の箱罠 → ⭕️ の札を置く
と、なります。
これは実際の試験でも全く同じものが出て解答方法も一緒でした。
◯罠の架設
午前中に指導員の方がくくり罠と箱罠の架設をそれぞれ実演して、それを見た上で午後イチでどちらを教えてもらうかを選びます。
両方選ぶのはダメ。
あくまで試験対策として自分にとってやりやすい方を選んで欲しいとのことでした。
試験に合格すれば箱罠もくくり罠も両方使えるので両方やりたい人もいるようですが、ここでは一つでお願いします、とのことでした。
罠の架設の説明が終わり午前中は終了です。
猟友会の方でお弁当を配布してくれましたが、飲食についてはコロナの影響を考えて原則会場以外の場所、車で来た人は車内で食べてね、と言われました。
配布されたお弁当↓我らのとしまや弁当!笑
昼食の後、再び会場に集合です。
午前中に言われた通り、くくり罠と箱罠のどちらかを選んで別れて講義を受けることになります。
午前中に「くくり罠と箱罠。どちらが獲物を取れますか?」と質問をした人がいましたが、それに対して猟友会の人が「箱罠は3年待つこともある。くくり罠はちゃんとした場所に設置できればすぐにかかることもありますよ」と答えました。
くくり罠のほうが掛かりやすいと聞いたからか会場のほとんどの人がくくり罠を選択。
4分の3くらいはくくり罠にいったと思います。
事前にくくり罠の練習をしていた私も当然くくり罠を選択しました。
私が練習に使ったくくり罠↓ありがたいことに頂き物です。
くくり罠架設の実技は、数グループに分かれて行いました。
1グループ10数人。
指導員の人は「3回は実技をやってもらいたいですね」と言ってました。
最初の1巡目は、指導員の人が教えてくれながらやります。
2巡目は基本的に指導員が口出ししないスタイル。
ここで「2回やって完璧だと思った人はお帰り頂いて構いません」とアナウンス。
2〜3名が帰りました。
私も「大丈夫かな」と思いましたが、とりあえず3回はやるかと居残り。
3回やって帰りました。
まだ不安のありそうな人には指導員の人が色々とアドバイスをしていたので、残ればまだまだ練習ができたと思います。
罠の架設は試験用のやり方を覚える必要があります。
私自身も事前に知人に教えてもらってやり方は知っていましたが、試験でポイントとなるところまでは分からなかったので、今回の講習で覚えました。
ここら辺は機会があれば動画にでもしたいと思います。
本番の試験では技能試験として「鳥獣の判別」「罠の判別」「罠の架設」をやりますが、7割以上とらないと不合格にされてしまうとのことです。
講習では、本番の試験において
・罠の架設は焦ってしまって失敗する人が多いので落ち着いてすること
・罠の架設で大きな減点は避ける
*時間切れで終了・罠が作動しない・締め付け防止金具の不備etc
・罠の架設での減点を見越して、鳥獣の判別と罠の判別でミスをしない
といったことを推奨されていました。
個人的な感想としては、座学は特になくても自分で問題集をやれば十分と思いました。
しかし、実技の方は、やはり狩猟講習を受けておかないと難しいと思います。
この時点で試験まであと1週間。ラストスパートです。
千葉県狩猟免許試験③に続く